M&Aとは
Mergers and Acquisitions(合併と買収)の略で、資本の移動をともなう企業の合併と買収を指した言葉です。
わかりやすく言うと、2つ以上の企業が統合されたり(合併)現金や株式を使って企業そのものや事業の一部を買い取ったりすること(買収)に当たります。
●なぜM&Aが行われるのか
目的は主に4つ
・事業継承などの後継者問題の解決を目的としたM&A
・新規事業などの会社の成長戦略を目的としたM&A
・経営再建などを目的としたM&A
・個人・サラリーマンの人生戦略を目的としたM&A
後継者問題に悩む企業が増加している状況で、第三者に会社や事業を継承することを目的としてM&Aが活用されたり、複数の事業を行っている企業が事業の一部を切り離す際にも活用される。
M&Aのメリットデメリット
・譲受企業(買い手)
メリット | デメリット |
新規事業への参入 |
融合に時間がかかる |
既存事業への強化 | 優秀な人材の流出 |
事業拡大に伴うコスト削減 | シナジーが生まれない |
のれん代の減損リスク |
・譲渡企業(売り手)
メリット | デメリット |
事業継承問題の解決 | 最適な買い手を見つけ出せるか |
企業基盤の強化 | M&A制約後の従業員と組織の問題 |
個人保障の解除 | |
創業者利益の実現 | |
従業員の雇用が守られる |
なぜ昔からあるM&Aが近年注目されているか
実はM&Aは起業する手段としても利用することができます。
M&Aの中でもスモールM&Aと呼ばれる中小零細企業を対象に行われるものが多くなってきています。
起業をはじめからするよりもメリットが多いことが挙げられます
・会社やサービスを引き継げる。
既存顧客情報やサービスを受けることによって安定した経営が望める。
・優秀な人材が確保できる。
新しく人材を探したり、育成するコストが省ける。
・企業文化やノウハウを引き継げる。
発生する問題に対する解決のノウハウや市場調査もしなくても把握できる。
・許認可を引き継げる。
公官庁への手続きにかかる時間や労力、許認可取得可否のリスクも軽減できる。
中小零細企業など少額の会社を買って起業する方法が多くなってきているので、買い手が個人になる事例が増加しています。
さらにM&Aマッチングサイトの増加により、以前よりもM&Aの機会が増えたことも要因に挙げられると思います。
★まとめ
M&Aは古くから存在しており、これまでも行われてきましたが2021年現在において、経営者の高齢化、*同族継承の数値の減少や外部招聘の増加、加えてインターネット普及によるマッチング機会の増加などが要因でM&Aが以前より行いやすい環境になっていると思われます。
一度買収し自分で手をかけて作り直すことで、よりよい企業、事業にしてみるのもよいかもしれません。
*こちら(出典:帝国データバンク)