公益社団法人・公益財団法人
公益社団、財団法人とは、簡単に言うと少し前にまとめた一般社団、財団法人のワンランク上の法人と考えての大丈夫です。
公益法人認定法の下、公益を目的とする事業(公益目的事業)を行う法人になります。
公益法人認定法の概要はこちら
~公益法人の例~
学校法人、宗教法人、医療法人
公益目的事業とは、学術、技芸、慈善その他の公益に関する別表各号に掲げる種類の事業であって、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与するものをいう。
不特定かつ多数とは、社会全体に対して利益が開かれていること、受益の機会が、一般に開かれていることを指します。
設立の手順
公益社団、財団法人はいきなりは設立できません。
一度、一般財団、社団法人を立ち上げたのち、内閣総理大臣か都道府県知事に申請をして、その後公益認定を受けてのち設立可能になります。
公益認定の基準の一例
公益目的事業を行うことを主な目的とする。
公益目的事業比率が50%以上
収支相償であると見込まれる
遊休財産額が一定額以下
事業を行う「技術的能力」があるが
相互に密接な関係がある理事、監事が総数の1/3を超えないこと 等
*公益目的事業の23項目一覧
・学術及び科学技術の振興を目的とする事業
・文化及び芸術の振興を目的とする事業
・障害者若しくは生活困窮者又は事故、災害若しくは犯罪による被害者の支援を目的とする事業
・高齢者の福祉の増進を目的とする事業
・勤労意欲のある者に対する就労の支援を目的とする事業
・公衆衛生の向上を目的とする事業
・児童又は青少年の健全な育成を目的とする事業
・勤労者の福祉の向上を目的とする事業
・教育、スポーツ等を通じて国民の心身の健全な発達に寄与し、又は豊かな人間性を涵養することを目的
とする事業
・犯罪の防止又は治安の維持を目的とする事業
・事故又は災害の防止を目的とする事業
・人種、性別その他の事由による不当な差別又は偏見の防止及び根絶を目的とする事業
・思想及び良心の自由、信教の自由又は表現の自由の尊重又は擁護を目的とする事業
・男女共同参画社会の形成その他のより良い社会の形成の推進を目的とする事業
・国際相互理解の促進及び開発途上にある海外の地域に対する経済協力を目的とする事業
・地球環境の保全又は自然環境の保護及び整備を目的とする事業
・国土の利用、整備又は保全を目的とする事業
・国政の健全な運営の確保に資することを目的とする事業
・地域社会の健全な発展を目的とする事業
・公正かつ自由な経済活動の機会の確保及び促進並びにその活性化による国民生活の安定向上を目的とする事業
・国民生活に不可欠な物資、エネルギー等の安定供給の確保を目的とする事業
・一般消費者の利益の擁護又は増進を目的とする事
・前各号に掲げるもののほか、公益に関する事業として政令で定めるもの
★まとめ
メリット
・一般法人に比べて寄付金が集めやすくなる。
公益法人に寄付することで節税効果があります。
つまり、公益財団に寄付したい人は自分の好きなものに寄付でき、寄付した分だけ税金が減るという効果を得られることになります。 詳しくはこちら
さらに法人税がかかりにくいので、余計なお金がかかりません。
デメリット
・事業活動が23事業に限られる。
・行政庁の監督を継続的に受ける。
・会計処理が複雑になる。