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【種類別に起業の流れ、特徴を解説】~合名会社、合資会社編~

今回は合同会社(LLC)以外の持分会社、合名会社、合資会社について見ていきます

 

共通の特徴

 

最低資本金額の規定なし

 

出資者:社員

 

最高意思決定機関:社員総会

 

代表者:業務執行社員

 

基本的に以前まとめた合同会社(LLC)とメリットの部分は変わりません。

 

デメリットのほうに違いがあるため、まとめていきたいと思います。

 

 

合名会社

 

 無限責任社員のみでできている会社。

 

 個人が集まって会社になるイメージ(合同会社と似ている)

 

 

 合同会社との一番の違いは無限責任社員の存在で、構成員が無限責任社員なので失敗のリスクが高いとされています。

 

 無限責任社員とは・・・

 

 有限責任社員は損失が出た場合出資額を上限に債権者への責任を持つことだが、無限責任社員は債権者に連帯して負債を負う社員で、完済するまで自分の資材をなげうってまで返済しないといけない。

 

 2種類の退社制度がある

 

 退社とは社員権が消える意味でもあり、持分会社特有のものになり(前回の合同会社にも存在する)退社後、出資金の払い戻し請求ができるようになります。

退社方法には以下になります。

 

 1、法定退社

 社員の死亡、社員の退社を全社員が同意、社員の除名の決定、定款で決まった事例が発生した場合、社員が後見開始の審判を受けたこと、社員の破産手続き開始の決定がなされたこと。

 

 2任意退社

 退社6ヶ月前に退職希望を伝えれば退社できる制度。

 無限責任社員なので限度なく支給できる。

 

 

・合資会社

 

 社員が2名以上いないと設立不可(有限責任、無限責任社員各1名)

 

 定款自治の範囲が広い、常に自分以外の従業員を雇わなければならない。

 

 もし1人で立ち上げる場合は合資会社の形態はとることができない。

 

 特有のデメリットとしては

 

 立ち上げる際に無限責任社員の決定が必要になるので、何か起こった場合2人で立ち上げたのも関わらず責任が大きいのは無限責任社員なのでトラブルの元となる。

 

 

番外編・・・

 

 

・有限会社

 

 株式会社に並んで聞きなじみのある有限会社、実はH18年の法改正により新しく設立できなくなっています。

 

 今ある有限会社はH18年以前に設立されたもので、株式会社に変更できるがしていないものになる。→特例有限会社(実質的に株式会社と同じ)

 

特徴

 

 設立時の資本金が300万円以上

 

 社員50名以下

 

 取締役の任期に期限がない

 

 決算の公開義務がない

 →将来規模拡大予定のない中小規模の事業、家族、個人に適していた。

  以前株式会社は資本金1000万円以上、取締役任期2年、決算の広告義務

  (株主総会)があったので規模の小さい起業に適していた。

 

 昔の有限会社の代わりに、今は持分会社と呼ばれる、合同会社、合資会社、合名会社が現れました。

 目的によってどの会社を設立するかは変わりますが、以前に比べて起業自体がやりやすくなっていることは事実として挙げられます。

最後に、株式会社と持分会社の起業の流れの違いについて。

 大部分は法人設立として同じになりますが、持分会社は株式会社に比べて定款の承認という工数が減ります。

 よって設立時の手間が省くことができるのが一番の大きな違いです。

 

大まかな流れは過去記事をご覧ください。

★まとめ

メリット

 

 この記事上部にも記載した通り、合同会社(LLC)とほとんど変わらないのでリンク先の記事をご覧ください。

 

 株式会社との違いは手間のかからなさと、最低限の設立費用の削減ができる点です。

 

 

デメリット

 

 合同会社(LLC)と比べると・・・

 

 

 合名会社は、無限責任社員のみで構成されているため、何かあった場合に個人が負債を負わなければなりません。

 

 加えて全員が無限責任社員になるので、新しい社員をむかえいれにくい傾向にあります。

 

 

 合資会社は、無限責任社員と有限責任社員の2名が必ず必要になるので、何かあった場合は一人のみが責任を負うことになります。

 

 さらに、自分以外の社員が必ず一人以上必要になるので、必ず誰かを雇い続けなければならないことが挙げられます。

 

 

 よっぽどの理由がない限り、持分会社は合同会社(LLC)を選んで起業することをお勧めします。

 

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